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第3回 「私が柴山研を選んだワケ」


修士課程2年生の鈴木くん、宮崎くんにも「私が柴山研を選んだワケ」というテーマで書いてもらいました。大学院進学を考えている方にはとくに参考にして頂きたいと思います。

鈴木拓也

 私は学部4年生時には高分子ゲルとはあまり関連の無い磁場による材料組織制御の研究を行っていました。そんな私がソフトマターという世界に興味を抱いたのは、ソフトマターが持つ多階層性や多自由度といった興味深い物理的側面に惹かれ、その汎用性の高さからも今後の科学技術において中心的な役割を担うことになる分野の一つと考えたからです。
 今から振り返ること一年余り、柴山研究室に入研直後で高分子物理という学問に関してまだ右も左もわからなかった私に対して、柴山先生を中心とするメンバーは手取り足取り指導をしてくださりました。と同時にその頃、顕微鏡を通して温度敏感型ゲルが展開する体積相転移という現象を生で体感した私は、ゲルが見せる微笑ましい姿に虜になりました。それ以来、これまで私は主に小角中性子散乱、動的光散乱や膨潤実験による荷電ゲルの微細構造の解析に関する研究を精力的に行っています。
 柴山研は実験設備の面において、東海村の小角中性子散乱装置や動的光散乱装置を始め群の抜いた環境にあるのはもちろんですが、研究以外の生活面でも多分に充実しています。私の周りはどんな質問でも懇切丁寧な応対をしてくれる、思いやりのあり気さくで明るくユーモラスなメンバーばかりです。こういった非常に恵まれた環境の下、毎日充実した研究生活を送ることができています。
ぜひ関心のある方は気楽な気持ちで当研究室を訪問してみてください。どうぞよろしくお願いします。

宮崎 翔

 私が柴山研を知るきっかけとなったのは、小角中性子散乱による二次元パターンを見たことでした。それまでは散乱による構造解析といえば固体物理の世界での話だと思っていたので、聞いた説明はほとんど覚えていませんが、散乱パターンが非常に印象に残ったことは覚えています。大学院入試の申し込みをする時期になってパンフレットを見ていると、うっすらと記憶に残っていた散乱パターンを見つました。卒論のテーマもソフトマターを扱うことになっていたし、身の回りにあるものを研究対象にしたいと思っていたので柴山研を選びました。
 卒論で光散乱の装置を使わせて頂くことになったのですが、柴山研の先輩が何もわからない私に一から丁寧に教えてくださいました。柴山先生には実験結果の議論に積極的に参加して頂いて貴重な意見を頂きました。そのときに受けた先生の印象は「議論が大好きで非常に学生との距離が近い」というものでしたが、一年と少し経った今でもほとんど変わっていません。研究室のメンバーも頼もしい先輩方に元気いっぱいの後輩が加わって、楽しく研究生活を送っています。
 どこの研究室にするか迷っている方は柴山研に一度きてみて損はないと思いますよ。