中性子フォークボール

2011.3.29; 最終更新日:2014.9.18

中性子でフォークボールを投げる


みなさんは中性子が重力で曲がることを知っていますか。わたしたちが中性子散乱で使っている「中性子」は陽子とほぼ同じ質量をもっており、スピードは500m/秒程度(波長が8オングストローム程度の場合)です。したがって、真横に投げると、自然落下します。上の図は、東大物性研の小角中性子散乱装置で行った中性子の落下実験の結果です。見かけの光源であるガイドエンドから発射された中性子は12mも飛行すると約8mm降下することが理論で予測され、実験で確認されました。